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当店の靴磨きについて

ここ2年で靴磨き店の新規オープン、副業で靴磨き職人となる方が一気に増えたと思います。

いや。。。確実に増えました。

インスタグラム上でのことですが、把握しているだけで日本で20人以上、数店開店もしています。

世界的にみるとロシアではブームが起きていて、どんどこ開店している模様です。

沢山増えてくると、どこどこの靴磨き屋さんをどう思う?

どんな違いがあるの?と聞かれることも増えてきました。

今回は、当店の靴磨きがどんな工程なのか?どうゆう仕上がりになり、経年でどう変わるのか?

を書きたいと思います。

□工程

①アルコールで内部除菌・清掃(捨て寸に溜まった靴下等、清掃します。)

②靴ひもを取り外し、シューツリーで皺を伸ばします。

③コバの毛羽立ちを削ります。(コバの形状はブランドによって異なりますが、雰囲気を壊さないようにフラットにはあえてしません。あくまでも毛羽立ちをとります)

④馬毛ブラシで、全体のチリを落とします。

⑤コバに着色(染料・顔料・ポリッシュのみ・クリームのみと様々/コバインキは使用しません)

⑥固形クリーナーでポリッシュを完全除去(油性クリーム使用の場合は、全体にかけます/水性クリーナーでは全くと言っていいほど落ちない為です)

⑦水性クリーナーで全体を拭き上げ

⑧少量の固形クリーナーを再度かける

⑨少量の乳化性クリームを指で全体に馴染ませる(適量は靴によって変動・浸透性が高いクリームの為、適正量を塗りこむ感覚を掴むために指で浸透させます)

⑩豚毛ブラシでブラッシング(クリームを均一に伸ばし、より浸透させ、多すぎた場合、クリームをブラシで取ります)

⑪乾拭き布で、全体のクリームを拭き上げる(ブラシで取り切れない表面に浮いたクリームを均一に馴染ませることで自然な艶を引き出し、チリ等の付着をしにくい状態に仕上げます)

□鏡面仕上げ

⑫ポリッシュ(ワックス)をかける(まずは、指に透けるほどの少量をとり表面の硬度が適正値になるまで繰り返し重ねる/革によって回数は大きく変動しますが、正しく塗れていれば回数に比例して輝きの持続期間が長くなります)

⑬仕上げ布に少量の水を含ませ、綿を寝かせ滑らかに整え、ポリッシュを少量とり⑫で塗った箇所を2通りの手法で、素早く磨き上げていきます×適正回数(水を含ませると油分との反発で布がポリッシュを吸わず、靴に馴染みます)

⑭ヤギブラシに少量の水を含ませ、全体をブラッシング(ポリッシュと塗っていない箇所の境界線を馴染ませるのと同時に、ポリッシュの油分をアッパー全体にじんわりと移します)

⑮仕上げ布に少量の水を含ませ、ブラッシングで少し曇った鏡面をはっきりと晴らしていきます。

⑯靴底にオイルを浸透させる

⑰オイルが浸透するまでの間に、靴紐を元通りに入れなおし、その際に指で触れた箇所をヤギブラシでブラッシングし完成。

※全行程を最短両足で30分で仕上げます。鏡面の範囲は、先芯・踵両側・側面両側です。通常会話しながらゆっくりと磨きますが、最長でも1時間ほどで完成します。出張・イベント時のみ先芯だけの対応をしており、その場合、最短15分ほどで仕上げています。

□仕上がり

①全体がしっとり、やわらかく仕上がり、色艶もはっきりと出ます。

②鏡面部は、書いて字の如く、文字がはっきりと映り込むほど磨き上げます。

③側面は溶けて馴染むようなグラデーションをかけます。陰影がしっかりと出た美しい仕上がりです。

□経年変化

長期間(3か月以上)経過しても割れません。よく紹介される簡易的な鏡面磨きと違い、豚毛で叩き割らなければならない程の多量のポリッシュを塗り込んでいない為です。割れないという事は、長期間輝きが自然的に持続するということです。最長で1年経っても柔らかい状態を持続していました。

鏡面をかけるだけであれば、少し(50回くらい)の練習で誰でもできるようになりますので、皆様チャレンジしてみてはいかがでしょうか!!

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